大国を悩ませる 移民難民 問題とは?【地政学リスク】

移民難民

各地で起こる世界情勢の悪化により、貧困や紛争地から逃れて豊かな場所を目指す「 移民難民 」がアメリカやヨーロッパ諸国などの大国を悩ませています。

今回は、地政学リスクとして捉えられるこの問題について見ていきましょう!

目次

移民難民 問題とは?なぜ地政学リスクになる?

移民難民

移民難民を受け入れによる地政学リスクは主に2つあります。

①仕事が奪われる

受け入れる国にとっては、安い賃金で労働させられるというコスト削減のメリットがあります。

しかし、移民難民の労働者が増えてしまうと国民の仕事が奪われてしまうリスクも同時に発生します。

②治安の悪化

犯罪やルール違反などが増加するため、治安の悪化に繋がるリスクが高まります。

苦しい生活を強いられている移民や難民を受け入れてあげたくなる気持ちはありますが、このように受け入れによって我々の生活も苦しくなる可能性があるため、慎重な判断が重要になります。

ヨーロッパ諸国と 移民難民 問題

移民難民
Asylum(アサイラム)は、政治的な避難場所を意味する言葉

ヨーロッパ諸国には、アフリカの途上国からの移民やシリアやアフガニスタンなどの紛争国からの難民が多数移入しています。

・フランス

旧植民地のアルジェリア・チェニジア・モロッコなどから移民が渡来します。

フランス語を話せるため安い賃金で雇える労働者として重宝されています。

しかし、長期にわたり受け入れを続けてしまった結果、フランスの全人口の10%以上を移民が占めることになってしまい問題になりました。

・北欧諸国(スウェーデンなど)

人権意識の高さから紛争国からの難民を積極的に受け入れてきました。

しかし、犯罪や長期失業者の増加により制限を求める声が高まっている

・EU諸国

ロシアのウクライナ侵攻により、ウクライナからの避難民がEU各国に脱出。

2023年1月時点で800万人を超えている。

・イギリス

ポーランドをはじめとする東欧からの移民が押し寄せています。

移民にかかる行政サービスのコストや仕事が移民に奪われるといった国民の不満が高まり、国民投票によってEUを離脱しました。(ブレグジット)

アメリカに迫る不法移民の影

移民難民

政治状況の悪化や命の危機を感じた人々がアメリカに不法で意味しようとしている問題が最近増えています。

・メキシコ

トランプ政権時代に「不法移民対策」としてメキシコとの国境を壁で塞ぐと宣言。

しかし、バイデン政権になり中止になりました。

・中米北部三角地帯

グアテマラ・ホンジュラス・エルサルバドルの国の総称。

国が貧しく犯罪組織が暗躍しているため、命の危機を感じた人々がアメリカに逃れてきています。

・中国

今の中国の政治状況に絶望して亡命しようとする国民が2023年に入り急増。

SNS上で『走線』と呼ばれるビザを必要としないルートでの不法移民が問題になっています。

まとめ

  • 移民難民問題が地政学リスクになる理由は、①国民の仕事が奪われること②治安の悪化に繋がること
  • ヨーロッパ諸国には、アフリカの途上国からの移民やシリアやアフガニスタンなどの紛争国からの難民が多数移入している
  • 政治状況の悪化や命の危機を感じた人々がアメリカに不法で意味しようとしている問題が最近増えている
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