大量報復戦略 とは?【地政学語録】

大量報復戦略

今回は、アメリカが行った地政学的な戦略『 大量報復戦略 』について見ていきます!

目次

大量報復戦略 とは?

大量報復戦略

第二世界大戦後にアメリカが行った「抑止作戦」のこと。

通常兵器を削減する代わりに、核兵器やICBM(大陸弾道ミサイル)などの実用化を追求して、相手を抑止しようとする。

通常兵器よりも威力が大きい核兵器を開発・保有することで、通常兵器を使った直接的な争いを減らす代わりに、圧倒的な威力を相手に向けて抑止力を上げました。

通常兵器とは、大量破壊兵器以外の武器を意味していて、銃・地雷・戦闘機・大砲など多岐にわたります。

直接的な争いはなくとも、核兵器という圧倒的な武力によって冷戦状態になっている国家対立には常に緊張が走ります。

アメリカ( 大量報復戦略 )に対抗するソ連の策

大量報復戦略

アメリカの大量報復戦略にのまれないように、ソ連(ロシア)は核兵器の開発を始めました。

ソ連も核兵器の開発に成功し、SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を保有しました。

相互確証破壊

大量報復戦略

アメリカとソ連の両国とも相手を確実に破壊できる武力を持ったことで、お互いに報復を恐れ先制核攻撃に踏み切れなくなりました。

これを「相互確証破壊」といいます。(恐怖の均衡やMAD状態とも呼びます。)

そして両国は対立よりも同盟国の確保にエネルギーを注ぎました。

  • アメリカ→中東/アジアなど
  • ソ連→東欧/キューバ/北ベトナムなど

こうやって同盟国を見ると、現在の国際状況に繋がってますね!(アメリカは中東から手を引き始めてるが)

権力的な歴史背景には目を背けたくなりますが、向き合い学ぶことで見えてくることも多いです。

まとめ

  • 「大量報復戦略」とは、抑止戦略のこと
  • アメリカ( 大量報復戦略 )に対抗するためソ連も核開発に成功した
  • アメリカとソ連の両国とも相手を確実に破壊できる武力を持ったことで、お互いに報復を恐れ先制核攻撃に踏み切れなくなり「相互確証破壊」になった
  • 「相互確証破壊」により同盟国の確保にエネルギーを注いだ
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