今回紹介するのは、地理学者イーフー・トゥアンによる名著『 空間の経験 』
空間とは、目にみえるものではなく、経験されるもの——–。
本を読むことも、どこかの空間に入る行為だとしたら?
この本を読むと…
- 空間とは「感じるもの」
- 人間は空間にどう意味を与えるのか
- 自分の暮らしの中に潜む”見えない構造”
といった視点が得られます
この記事では、本の内容だけでなく、読んで得た気づきや活かし方も紹介します
目次
書籍情報
著名:空間の経験
著者:イーフー・トゥアン(Yi-Fu Tuan)
出版社:筑摩書房(ちくま学芸文庫)
出版年:2021年(文庫版)
価格:こちらから参照(変動あり)
『 空間の経験 』を読んだ感想と得られた視点
「空間」とは単なる”場所”ではなく、記憶・文化・感情が重なったものだと気づかされました
建物の配置、空間の余白、距離感、光や音の入り方….
普段なんとなく感じていた”空間の心地よさ”が、どんな原理で成り立っているのかわかってくる
空間を演出する人にとっても、ブランディングやコンセプトづくりにもつながる大きなヒントになる一冊
また、著者であるイーフー・トゥアンの膨大な知識量に驚かされた
専門である地理学の分野だけではなく、心理学や哲学の文化人類学/文科学全般からの引用など幅広い視点から総合的に自身の総評を述べている
この一冊は本当にすごい
こんな人におすすめ
- 空間デザイン・建築・都市設計などに興味がある方
- 「空間を感じる力」を育てたい方
- 哲学や文化論が好きで、抽象的なテーマに惹かれるかた
- “体験型の企画”やイベント演出に携わるクリエイター
書籍リンク
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まとめ
空間とは、ただ「ある」ではなく、「感じとる」もの
イーフー・トゥアンは「空間を経験すること」そのものに意味があると語ります
では、あなたにとって心地よい空間とは、どんなん場所ですか
今読んでいる場所から、そっと問い直してみてください
まずは一冊手にとって、感覚の旅を始めてみましょう
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