傾斜地 は危険、平地は便利で安全ーーーそう思う人は多いでしょう
しかし、日本の山間や港町では、傾斜地に家を立てる暮らしが昔から営まれてきました
そこには、景色や風通しといった実用面だけではなく、斜面だから得られる身体感覚や文化的な豊かさがあります
この記事では、傾斜地の家を立てるメリット・デメリット、斜面がもたらす暮らしの哲学を探ります
目次
傾斜地 に家を建てる4つのメリット

①眺望の良さ
高低差によって遠くまで見渡せる景色が手に入ります
海や山を見下ろす暮らしは、日々に開放感を与えてくれます
②プライバシーの確保
坂の上や斜面に建つ家は、通行人や周囲からの視線を遮りやすい
③通風・採光の優位性
高い位置から光えお風を取り入れられるため、快適な室内環境を保ちやすい
④建築の個性化
スキップフロアや立体的な間取りなど、平地では難しい設計が可能になります
傾斜地 の3つのデメリット

①建築コストの増加
擁壁や基礎工事が複雑になり、費用が高くなりがち
②生活動線の負担
坂や階段移動が多く、日常的に体力を使います
③災害リスク
豪雨による土砂崩れや地盤の弱さには注意が必要です
斜面がもたらす暮らしの哲学

・視界の抜けが心を解き放つ
高所からの眺望は、日々の時間の流れや季節の変化を感じます
・身体と空間の一体感
坂や階段を使うことで、日常の動きそのものが風景とつながります
・景観とコミュニティの形成
高低差が町並みの個性を生み、人と人との関わり方にも影響します(尾道/長崎)
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まとめ
平地の利便性と比べれば、傾斜地は確かに手間もリスクもあります
それでも、斜面の暮らしは、景色・空気・身体感覚をすべて日常に取り込む力があります
もし家づくりや移住を考えているなら、「斜面に暮らす」という視点も、選択肢に加えてみませんか?
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