今回は地政学の概念のひとつである『 生存圏 』について見ていきます!
生存圏 とは?

自給自足の国家運営を行うために必要な政治的支配が及ぶ領土のことです。
ドイツの地政学の父として知られる、カール・ハウスホーファーが概念を提唱しました。
彼は、「国民に空間と資源を提供することが国家の権利であり義務でもある」と考えました。
生存権が確保されている領土は国民が豊かに生活できる環境が期待できそうですね。
生存圏 ではなく『勢力圏』??

「大国と小国はいずれ争いを引き起こすことになる」との理由から、大国は小国を自国の生存圏になるべきと考えました。
こうした支配的で大国が常に正しいと思わせる考えから、生存権ではなく勢力圏と表現されました。
つまり、地政学的な理由が支配するための動機として利用されたのです。
地政学にはこうした権力的な面が強くなり過ぎる傾向もあります。
・ナチス(旧ドイツ)が導入
歴史上では、ナチスが小国をドイツの秩序に組み込み大国ドイツの生存圏になるべきと考えました。
日本も影響を受けていた?

かつて日本が軍国であった時、生存圏の影響を受けていた言われています。
『大東亜共栄圏』がその例です。
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まとめ
- 生存圏とは、自給自足の国家運営を行うために必要な政治的支配が及ぶ領土のこと
- 支配的で大国が常に正しいと思わせる考えがあることから、生存権ではなく勢力圏と表現されることもある
- 軍国日本が唱えた大東亜共栄圏も生存圏の影響を受けいてる
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